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【響×P】自分は今、プロデューサーに「恋」をしている

3 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:22:14.42 ID:pglpCzJg0


━━━━━━━━━━━━━━━

 それって、「恋」なんじゃないかな?

雪歩はそう言った

自分の今のこの気持ちを

 響ちゃんは、きっとプロデューサーさんに

 「恋」してるんだよ。

━━━━━━━━━━━━━━━



我那覇響

我那覇響


4 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:22:45.65 ID:pglpCzJg0


きっかけなんてものがあったかもわからない

気づいたら

プロデューサーの顔を

まともに見れなくなっていた

目が合うだけで

恥ずかしくなってしまう

顔が熱くなってしまう

赤くなっていないだろうか、気になって仕方ない



5 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:24:00.64 ID:pglpCzJg0


プロデューサーが、自分に話しかける

体がこわばる

うわずってしまい、言葉がうまく口から出てこない

声が裏がえりそうになるのを、

なんとか押さえて返答する

プロデューサーは返答を聞き、

手帳に予定を書き込むと

にこっと笑い、事務仕事に戻る



6 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:25:22.47 ID:pglpCzJg0


ほっとして気が抜ける

得体の知れないプレッシャーから、解放される

安堵感

それと同時に気づく

もうひとつの感覚

心の中に風が通るような感覚

胸のあたりがスカスカする

なんとなく



嫌だなと思った



7 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:26:53.08 ID:pglpCzJg0


━━━━━━━━━━━━━━━

自分は恋愛や恋物語なんてものとは全くの無縁

そう考えていた

だから

今のこの気持ちが「恋」だなんて

考えもしなかった

いや、本当は考えたくなかっただけ、なのかもしれない

自分のまわりでは、

恋だの愛だのは恥ずかしいものでしかなった



8 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:28:25.01 ID:pglpCzJg0


何人か、付き合って恋人同士となっている人達もいた

だけど、彼らは

からかいの、格好の的だった


   ~くんと~ちゃん、つき合ってるんだって


まるでつき合っていることか恥ずかしいことのように

好き同士でいることがいけないことのように



9 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:29:41.27 ID:pglpCzJg0


だから雪歩に

自分の感じているこの感覚は「恋」だ

そう指摘されたとき、すぐに否定していた

自分が「恋」をしているだなんて

考えただけで恥ずかしくなる

だって、自分はそんなものとは無縁なんだから



10 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:30:30.55 ID:pglpCzJg0


 人は誰でも恋をするんだよ?

 響ちゃんがプロデューサーさんに恋をしていても

 なにもおかしいことは、ないんだよ?


雪歩は真剣な眼差しでそう言った

人は恋をする生き物だ

それは理解している

だから

人と人とがつき合って、結婚するんだ



11 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:31:45.65 ID:pglpCzJg0


でもそれは、大人になってからするもの

大人達がするものだと思っていた

自分にはまだ、関係ない

雪歩は微笑む

 大人にならないと恋愛しちゃいけないなんて、

 そんな決まりはないですよ

なにも言い返せなくなる



12 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:32:46.10 ID:pglpCzJg0


押し黙っていると

雪歩は少し考えてから

 じゃあ、例えばだけど

 プロデューサーさんが

 春香ちゃんと手をつないで

 2人で仲良く歩いているのを

 想像、してみて?

そう問いかけた



13 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:35:01.38 ID:pglpCzJg0


春香とプロデューサーが

手をつないで歩いている

自分はそれを、後ろから見ている

話が盛り上がって、楽しそうだ

胸のあたりがきゅっと冷える

あの感覚

自分はこの二人の会話に入りたいのだろうか

いや、ちがう


自分は、、



14 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:36:06.24 ID:pglpCzJg0



 春香ちゃんと場所を変わりたいって、思った?



雪歩に心を読まれる

図星だった

自分は想像上の春香に

嫉妬していた

春香とプロデューサーが仲良くしていて

その間に入れない

その状況が

なんとも言えないくらい、嫌だった



15 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:37:15.28 ID:pglpCzJg0


黙っていることが肯定ととられたのか、

雪歩はこう続けた

 恋愛感情っていうのはね

 誰かを好きって気持ちだけじゃなくて

 そこに独占欲とか嫉妬心とかもいりまじって

 一言では言い表せないくらい

 とっても複雑になったものなんだと思うの

雪歩は一言一言少し間を置きながら

慎重に、言葉を選ぶようにして話す



16 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:38:19.26 ID:pglpCzJg0


 響ちゃんの言うその感覚も

 独占欲の一部、なんじゃないかな?

あの感覚は、プロデューサーへの独占欲

すこし納得できた

けれど、



独占欲というと、なんだか悪いもののように思える



17 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:39:35.78 ID:pglpCzJg0


そう指摘すると、

雪歩は少しあわてて、あわあわと答える

  欲って言うと、あまりよくないものに聞こえる、

  かもしれないけど、

  あなたを失いたくない、とか

  そんな気持ちも独占欲のひとつなんですよ?

そう言って雪歩は、ニコリと微笑んだ



18 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:40:15.90 ID:pglpCzJg0


プロデューサーを失いたくない

プロデューサーと離れたくない

プロデューサーと一緒にいたい

確かに、そうなのかもしれない

自分は

プロデューサーが好きだ

その「好き」はただの「好き」じゃない

ただの「好き」なら

春香や雪歩のことだって好きだ



19 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:41:13.35 ID:pglpCzJg0


プロデューサーへのその「好き」は

きっと

雪歩の言う独占欲とかも入り混じった「好き」で、、



うがー!



頭を抱えた

  お茶、入れてくるね

混乱してきた自分を落ち着かせるためか

雪歩が席を外す



20 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:42:57.49 ID:pglpCzJg0


頭の中をぐるぐると考えが巡る

自分は、プロデューサーと一緒にいたい

自分は、プロデューサーを

香とか

他の誰かのものにしたくない

自分は、、、

プロデューサーに、自分だけをみてほしい

自分だけを

自分は



プロデューサーに恋をしている



21 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:44:36.25 ID:pglpCzJg0


けたたましくヤカンの音が響く

はっと我に返る

顔が熱い

音が止まり、暫くすると

雪歩が湯飲みを2つ、お盆に乗せて持ってきた

雪歩に礼を言い、湯飲みを受け取る

照れ隠しにお茶を飲もうとする

が、熱すぎた

すぐに口から湯飲みをはなす

息を吹きかけながら、ちびりちびりとお茶を飲む



22 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:45:32.98 ID:pglpCzJg0


  だ、大丈夫?熱すぎたかな?

わたわたと心配する雪歩に笑顔で返す

なんくるないさー

心配そうに雪歩がさらに返す

  そう?でも、



  顔が赤いから、お茶、熱かったかなって



23 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:46:50.58 ID:pglpCzJg0


ぎょっとして頬に手を当ててみる

信じられないくらい熱い

こんなに顔が熱くなっていたなんて

プロデューサーのことを考えて、こんなに、、

慌てる自分の目の前で

雪歩がくすくすと笑う

  ごめんね響ちゃん、冗談だったの



  顔、なんともないよ?



24 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:48:00.16 ID:pglpCzJg0




え?



頭の中が一瞬真っ白になった

その直後

顔が更に熱くなる感じがした

考えてみれば

湯飲みを持った手でそのまま頬に触れたのだ

熱くて当然だろう

雪歩は今度こそ本当に赤くなった自分を見て、

くすくすと笑う



25 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:50:05.02 ID:pglpCzJg0


こんな手に引っかかるなんて

というより、

雪歩がこんなイジワルをするなんて

それが一番の驚きだった

でも

その驚きで

一度頭をリセットできた

さっき考えていたことを整理して

雪歩に告げる

  雪歩、自分は、

雪歩は真面目な顔をしていた
 


  プロデューサーのことが



  好きだ



26 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:51:49.28 ID:pglpCzJg0


━━━━━━━━━━━━━━━

心臓の音がうるさい

鼓膜に心臓がくっついているようだ

自分が呼び出したんだ

これ以上

プロデューサーを待たせてはいけない

━━━━━━━━━━━━━━━



27 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:53:17.01 ID:pglpCzJg0


あの後

自分の告白を聞いた雪歩は

ニコリと微笑んで

  そっか

それだけ呟いた




    それで、告白しないの?


背筋が凍った



28 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:54:13.25 ID:pglpCzJg0


雪歩がそのセリフを言ったからではない

むしろ言わなかったから

明らかに雪歩の声ではない声で

そのセリフが聞こえたからだった

目の前の雪歩も同様に凍りついている

自分と雪歩

2人だけだと思っていた空間に



もう一人いた



29 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:55:09.52 ID:pglpCzJg0


椅子の陰に

  あふぅ

美希がいた

美希は欠伸を一つ

そしてもう一度、口を開く

より、はっきりと、意味を添えて


  響は、ハニーに、告白しないの?



30 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 02:56:45.70 ID:pglpCzJg0


━━━━━━━━━━━━━━━

目の前には、プロデューサー

もう冬になるというのにひたいが汗ばむ

瞳が潤む

頭の中で同じ言葉がぐるぐる回る

あとは口に出すだけ

でも、その「だけ」ができない

言え、さらっと一言

言ったらそれで終わりだ、さぁ言え

そう奮い立たせても

あと一歩が踏み出せない

━━━━━━━━━━━━━━━



31 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 03:08:51.82 ID:pglpCzJg0


何で美希が?ここに?なんで?

いつから?どこから聞いていた?

というか今なんて?なんて言った?

告白しないの?ということは全部聞かれてた?でも美希は、、

頭の中が疑問詞で埋め尽くされる

  み、美希ちゃん、いつからそこに?

雪歩がやっとのことで言葉を絞り出す



32 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 03:10:42.43 ID:pglpCzJg0


  ミキは、最初からこのソファで寝てたの

  二人が入ってくる音で目が覚めたんだけど、、

美希が少し俯く

ほんのり頬が赤い

  こっそり話を聞いてたら

  出るに出れなくなっちゃったの

最初から、この部屋に

陰になっていたとはいえ、全く気づかなかった

それほどまでに気持ちが高まっていたのだろうか



33 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 03:12:33.59 ID:pglpCzJg0


ごめんなさいなの、そう言って美希は、少ししょんぼりする

意図的ではなかったが

話を盗み聞いてしまったという後ろめたさがあるのだろう

こちらとしてもそう美希にしょんぼりとされては

大丈夫、気にしてないと、そう言うしかない

美希は顔をあげ、ほっと笑顔になる

しかし、それより気になるのは、



34 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 03:14:02.13 ID:pglpCzJg0


ふと、美希が自分を見据える

  それで

  響はハニーに告白、しないの?

やはり聞き違いではなかった

美希は首を傾げる

本当に、ただただ疑問、といった様子だ

また顔が熱くなる

好きになった人には告白をする

なにも不思議なことではない、でも

  でも、美希ちゃん

この言葉を美希が言った、ということになると、違ってくる



35 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 03:15:24.26 ID:pglpCzJg0


  美希ちゃんは、

雪歩が自分の考えを代弁する


  プロデューサーさんのこと、好きなんじゃないの?


美希はきょとんとしている

それから、ふにゃり


  うん!ミキ、ハニーのこと、大好きだよ!


美希は、今日一番の笑顔を見せた



41 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 20:57:33.51 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

沈黙が続く

自分たち以外誰もいない事務所

プロデューサーは何も言わず待ってくれている

今プロデューサーはどんな顔をしているのだろうか

呼び出したくせに黙ったままの自分に怒っているだろうか

それとも呆れているだろうか

そっと顔を上げる



真剣な眼差しのプロデューサーと目が合った

━━━━━━━━━━━━━━━



42 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 20:58:41.17 ID:pglpCzJgo


じゃあ、なんで

言葉に詰まる

美希も、プロデューサーが好き

きっと

美希の言う「好き」も

今自分がたどり着いた答えと同じ

「好き」なんだろう

普段の美希の行動

プロデューサーへの過剰なスキンシップを見れば

誰の目から見ても一目瞭然だ



43 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 20:59:24.29 ID:pglpCzJgo


だから、自分も察していた

美希の気持ちを

だからこそ、美希には相談できなかった

だからこそ、

今の美希の言葉に戸惑っている

  でも、美希ちゃん

  美希ちゃんもプロデューサーさんのことが好きなら、

  響ちゃんがプロデューサーさんに告白しても、いいの?



44 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:00:17.54 ID:pglpCzJgo


雪歩の言うとおりだ

そうなると、

自分と美希はライバルということになる

美希は、敵に塩を送っているようなものだ

美希は首を少し傾げる

  んー、美希のハニーを響にとられちゃうのは、イヤだよ?

 でも、



45 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:01:25.76 ID:pglpCzJgo


 それは響がハニーに、気持ちを伝えちゃいけないって

  理由には、ならないと思うな

 それに、

美希の綺麗な髪が揺れる



 響がハニーのこと好きなの、バレバレなの



にししといたずらっぽく笑う



46 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:02:41.82 ID:pglpCzJgo


不意をつかれる

そんなに、分かりやすいだろうか

雪歩に聞く

答えは苦笑いで返ってきた

  ちょっとね

また、顔が熱くなっていくのを感じる

ということは、みんなにも

もしかしたら、プロデューサーにも、、



47 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:10:44.43 ID:pglpCzJgo


  あ、でも、ハニーは気づいてないと思うな

心を見透かされたようだ

少し、ほっとする

  だいたいハニーは鈍感すぎるの

今度はぷんぷんと怒り出す

美希は表情がころころと変わる

照れて、しょぼくれて、笑って、

今は怒っている



48 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:11:35.66 ID:pglpCzJgo


これが美希の魅力だと

自分はそう思う

プロデューサーへの愚痴を並べ立てる美希を横目に

すこし、考える

好きな人に告白する

自分の気持ちと向き合うことに精一杯で

その後のことを考える余裕なんて全くなかった

プロデューサーへの気持ちははっきりした

じゃあ次は、



49 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:12:23.00 ID:pglpCzJgo


雪歩が心配そうにこちらを伺う

そんなに焦らなくても

無理しなくてもいいんだよ?

そう言っているのが聞こえるようだ

  響、逃げちゃ、駄目だよ

美希は、いつの間にか真剣な顔に戻っていた



50 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:12:52.58 ID:pglpCzJgo


  ミキは、ハニーが大好きなの

  だからハニーには

  ミキの、好きだよって気持ち

  いつも全力でぶつけてるの

怒っていたと思えば急に真面目な顔になる

美希の百面相ぶりには本当に惑わされる



51 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:13:38.66 ID:pglpCzJgo


  だから、響も逃げちゃだめ

  ちゃんと気持ちを伝えなきゃ、駄目なの

完全に美希独自の理論

だけど

妙に納得させられる

そんな力が、美希にはある

  、、わかった



52 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:14:09.22 ID:pglpCzJgo


強い意志を持って、返答する


  自分はもう、逃げない


自分の気持ちから、目を背けない


  プロデューサーが好きだって気持ちは、


  美希にも負けないぞ



53 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:14:46.60 ID:pglpCzJgo


美希の魅力には、適わないかもしれない

でも、

伝えたい

  たとえ届かなくても、

  プロデューサーに、この気持ち


  伝えたい



54 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:15:43.09 ID:pglpCzJgo


涙が出そうだ

手が温かい

雪歩が手を握っていた

泣きそうな顔をしている

自分もこんな顔をしているのだろうか



55 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:16:24.78 ID:pglpCzJgo


  わかったの

ひとり冷静に美希は言う

今少し、

美希が笑った気がしたのは気のせいだろうか

美希は



携帯電話を取り出した

  もしもしハニー?ミキなの

気のせいでは、なかったようだ



56 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:20:10.99 ID:pglpCzJgo


  あのね、30分後に事務所にきてほしいの

  ぜったいだよ?

  来なかったらミキ、ハニーのこと

  嫌いになっちゃうからね?

じゃあね、そう言って通話終了ボタンを押すと

つかつかと雪歩に近づく



57 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:21:43.39 ID:pglpCzJgo


  いこ?

雪歩に

手を差し伸べる

  え、でも、みきちゃ、

半ば強引に雪歩を引っ張り、事務所を出て行く

最後に、美希が笑顔で振り返り、

  がんばってね、響

  応援してるの


ガチャン



58 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:22:17.69 ID:pglpCzJgo


その音を境に静寂が広がる

事務所には響ひとり

30分後にはプロデューサーがくる

そうすれば、二人きり


本当、美希には適わないな


心の底からそう思った



59 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:22:59.52 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

こんな時間に、急に呼び出したのに

時計を見る

既に日付が変わっている

それなのに

自分と、真剣に向き合ってくれている



響が言えるその時まで、俺はいつまでも待つよ


プロデューサーの声が、聞こえた気がした

━━━━━━━━━━━━━━━



60 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:24:19.61 ID:pglpCzJgo


  でも美希ちゃん、本当によかったの?

少し後ろを、俯きぎみに歩く雪歩が聞く

  もしかしたら、響ちゃんとプロデューサーさん

  本当に付き合っちゃうかもしれないんだよ?

事務所から駅までの道のり

冷たい向かい風が

ミキ達の体を、芯まで冷やす



61 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:26:16.45 ID:pglpCzJgo


  もしかしたら、じゃないよ雪歩

ミキの考えが正しければ、きっと

  間違いなく、だよ

雪歩が久しぶりに顔を見せる

驚いた顔

アハッ、ミキも、おんなじ気持ちだよ

  じゃあ、どうして、、?



62 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:26:51.28 ID:pglpCzJgo


どうしてあんな事をしたのか

自分でもわからない

でも

  響といるときのハニーが

  一番キラキラしてるの

響だけに見せる笑顔

それは、

嬉しそうで、幸せそうで

なにより、輝いていた



63 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:27:31.28 ID:pglpCzJgo


その笑顔を 

ミキはまだ、ハニーから引き出せたことがない

  太陽には、勝てないよ

  え?

雪歩が聞き返す

白い息が揺れる



64 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:28:23.54 ID:pglpCzJgo


  ミキがキラキラのお星様なら、

  響は、サンサンのお日様なの

夜空に輝く無数の星は、見る者全ての心を癒すだろう

だけど

  元気を与えるのは、太陽の仕事なの

  太陽にしか、、

  響にしか、できないことなの

昼に燦然と燃える太陽は、地上のもの全てに力を与える

  いくら星がキラキラしても、だめなの

  太陽の輝きには、勝てないの



65 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:29:15.73 ID:pglpCzJgo


雪歩は黙ったまま、ミキの話を聞く

ふと、空を見上げる

綺麗な星空

笑みがこぼれる

不思議と、悲しくはない

悔しくもない

ただ、あるのは一つ


  本当、響には適わないの!


その気持ちだけだった



66 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:30:00.96 ID:pglpCzJgo


ハニー、響の気持ち、ちゃんと聞いてあげてね

断るなんてミキ、許さないんだから

頬を何か伝う感触がする

あれ?なんだろう

目の前が濁る

あ、そっか、ミキ



失恋、したんだ



67 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:32:04.62 ID:pglpCzJgo


ふいに、視界が暗くなる

  美希ちゃん、

雪歩がミキの頭を抱く

  美希ちゃん、、

雪歩も何と言えばいいのかわからないのだろう

ただ、ミキの名前を呼んで、頭を撫でる



68 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:32:44.59 ID:pglpCzJgo


涙声なのがわかる

雪歩は、優しいな

響の時もそうだった

人の為に泣くことができる

前に、真くんが言ってた

それが、雪歩の良いところだって



69 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:33:34.91 ID:pglpCzJgo


今くらいは、

この優しさに甘えても、いいよね?

雪歩の胸を借り、気持ちを吐き出す

誰もいない真夜中の道路に

二人分の泣き声が

響くことなく吸い込まれる




70 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:34:20.35 ID:pglpCzJgo



ハニー、あのね


ミキ、ハニーのこと


大、大、大好きだよ



71 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:44:42.77 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

ああ、だからか

この人が、こんなにも優しいから

どんな事にも真剣に向き合ってくれるから

だから

自分は、



この人が好きなんだ


━━━━━━━━━━━━━━━



72 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:45:48.76 ID:pglpCzJgo


きっかけなんてものがあったかもわからない

気づいたら

顔を直視出来なくなっていた

側にいるだけで

にやけてしまいそうになる

必死に耐えて、顔を背けても

訝しげに顔をのぞき込んでくる

勘弁してほしい

こんな情けない顔、見せる訳にはいかない



73 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:46:24.42 ID:pglpCzJgo


目の前で

ふわりとポニーテールが揺れる

シャンプーの匂いだろうか

甘い香りが鼻孔をくすぐる



どうして女の子は

こんなにいい匂いがするのだろう



74 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:47:21.56 ID:pglpCzJgo


ふと、髪の毛につく糸くずに気づく

取ってやると

こちらに満面の笑みを向ける

  にふぇーでーびる!プロデューサー!

かわいい

身長差で手の乗せやすい頭を、

くしくしと撫でてやる

少し顔が赤くなって、えへへと笑う

いつまでもこうしていたい



でも、それじゃだめなんだ



75 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:47:51.15 ID:pglpCzJgo


分かってる

俺は、プロデューサーなんだ

担当するアイドルに対して

こんな感情は、抱いてはいけない

だが、


抑えようとしても、

抑えられるものではなかった



76 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:48:22.99 ID:pglpCzJgo


日が経つごとに

どんどん、惹かれていく

振り払おうとすればするほど

その思いは強くなる

彼女の頭を撫でてやりながら

心の中で呟く



77 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:48:57.22 ID:pglpCzJgo


すまない、響

俺はプロデューサーとして、

最低だ

俺は

担当アイドルに、




響に、恋心を、抱いている



78 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:49:41.86 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

不思議と、心が落ち着く

最後の一歩を

プロデューサーが背中を押してくれた

そんな気がした

━━━━━━━━━━━━━━━



79 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:50:29.34 ID:pglpCzJgo


彼女のこんな姿は、見たことがなかった



美希からの電話を受け、

事務所へ向かう

また美希にアイドルをやめる

なんて言われたら、たまらない

暗い街中で、とあるビルの二階だけ

いまだに光り続けている



80 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:51:05.80 ID:pglpCzJgo


こんな時間まで事務所に居座るなんて

まずはそれについて叱らないと

でも、美希のことだ

とりあえず話を聞いてやらないとかな

そうしないと、拗ねるに決まってる

きっとそうだ

そんなことを考えながら

事務所のドアを開ける



81 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:51:51.76 ID:pglpCzJgo


一見した様子では、

事務所に美希の姿はない

人を呼び出しておいて

また、ソファで寝ているのだろうか

応接室を覗く

そこに美希の姿はない

しかし、代わりに

自分が焦がれる人

響がソファにちょこんと腰掛けていた



82 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:52:49.08 ID:pglpCzJgo


自分の、担当アイドル

一番近いはずなのに

一番、遠くにいる人

ソファに座る彼女は

視線を床に向け、考え事をしている様だった

少し気分が、高まる

しかし


どうして、響がここに、、?



83 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:53:17.77 ID:pglpCzJgo


疑問が浮かぶ

考えるより先に

響がこちらに気付く

  あ、プロデューサー

  本当に来てくれたのか

顔を上げ、ぱっと笑顔になる




84 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:54:27.08 ID:pglpCzJgo


"来てくれたのか"?

ということは、

事務所で待っていたのは美希ではなく、響?

  美希が勝手に電話しちゃうから、焦ったぞ

でも、じゃあ、美希はどこに?

頭の中の疑問に答えるように、

響は続ける

  電話をかけた本人は

  話し終わったらすぐに

  自分だけ残して帰っちゃうしさ




85 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:55:03.44 ID:pglpCzJgo


なるほど

美希らしいことだ

頭の中の疑問が解けていく

  つまり響は、美希に振り回されたってことか

響は苦笑いで肯定の意を示した

頭の混乱も解け、少しずつ落ち着いてきた

が、

落ち着いたことで

また一つ、疑問が浮かぶ

なぜ美希はそんなことを?



86 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:55:46.67 ID:pglpCzJgo


呼び出しておきながら

響を残して帰るなんて

まるで最初から

俺を響に会わせることが目的だったような、、




  でも、来てほしかったのは、本当なんだ



87 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:56:42.25 ID:pglpCzJgo


響が、目の前に立つ


  自分、さ、


  プロデューサーに、


  伝えたいことが、あるんだ


耳まで真っ赤に染まっている

震えているようにも見える


沈黙が、耳に響く

目の前の響はいつもより

一回りも二回りも

小さく、弱い存在に思えた

そして、



88 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:58:40.17 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

雪歩、美希、

そして、プロデューサー

みんながこの状況を作ってくれた

みんなの気持ちに、答えないと

ここまで来て

逃げるのは、無しだ



89 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:59:06.56 ID:pglpCzJgo



思いを、伝える






  かなさんどー、、プロデューサー、




90 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 21:59:36.50 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━


その声は


普段の響からは想像もつかないほど


小さく、か細い声だった


━━━━━━━━━━━━━━━



91 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:18:44.85 ID:pglpCzJgo


どうしよう

言った

言ってしまった

どうしよう、どうしよう

プロデューサーの顔が見れない

顔が熱い、熱い

心臓がうるさい

体全体が、心臓になったようだ

泣きたい、何も聞かずに、逃げ出したい



92 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:19:13.26 ID:pglpCzJgo


プロデューサーは今、何を思っているんだろう

返事を考えてくれているのだろうか

横目で、机の上の時計を見る

まだ30秒も経っていない

沈黙に、押しつぶされそうだ


  響、、


プロデューサーの声が、無音の事務所に響く

なんだか、生きている気がしない



93 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:19:53.89 ID:pglpCzJgo


自分はさっき何を言ったんだっけ

プロデューサーはこれから何を言うんだっけ

プロデューサーが何て言うことを

自分は期待してるんだっけ


自分は、、


告白したんだ

プロデューサーに

自分の、気持ちを



94 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:20:26.87 ID:pglpCzJgo


つまり

これからプロデューサーが言うのは

その告白への、返答

プロデューサーが、口を開く



  、、、すまない


心臓が、凍った



95 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:21:08.49 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

プロデューサーとしての血が

理性に打ち勝ったのだろうか

響から思いを告げられた俺は

真っ白になり回らなくなった頭を必死に動かし

その言葉を告げていた



96 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:21:44.05 ID:pglpCzJgo


プロデューサーとアイドルとの交際なんて

認められない


もしも、そのことがマスコミに知られたら?

響は今、順調に人気を伸ばしている

もしかしたら来年、いや今年中にでも

アイドル界の頂点に立てるかもしれない



97 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:22:29.27 ID:pglpCzJgo


目の前に見えている、トップアイドルへの道筋


それを俺が、潰すことになる

そんなこと

できるはずがない

だから、

これで、、いいんだ

自分を納得させる

こうしないと、いけないんだ



98 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:23:00.74 ID:pglpCzJgo



  そっかぁ、、だめかぁ、、


響の方を見る

悲しみを堪えて

必死に笑顔を取り繕おうとしているのが

目に見てわかる

口が震えて、目が潤んでいる



違う



99 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:23:55.71 ID:pglpCzJgo


俺が見たい響は

こんなくしゃくしゃな笑顔の響じゃない


  でも、よかったさ!

  プロデューサーに気持ち、伝えられて


違う


俺は響に、こんな笑い方をさせたかったのか


違う



100 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:25:01.69 ID:pglpCzJgo


響はいつも太陽のように笑う

その暖かい笑顔に

俺は


  こんな時間に、ごめんね、プロデューサー

  来てくれて、話、聞いてくれて

  う、嬉しかった、ぞ、、


響の目から

収まりきらなくなった涙が、溢れる



101 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:25:40.22 ID:pglpCzJgo


違う

俺は響にこんな顔をさせたいんじゃない

俺は、、



  響、、!



抱き寄せた響の身体は

思っていた以上に

小さかった



102 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:26:12.56 ID:pglpCzJgo



  響、すまない


  俺は、プロデューサー失格だ


  俺は、





  響のことが、好きだ



103 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:26:39.96 ID:pglpCzJgo


小さな身体をぎゅっと、抱きしめる

緊張の糸が切れたのか

響の目からとめどなく

涙があふれ出す

響の泣き声だけが、事務所に響き渡る



104 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:27:56.61 ID:pglpCzJgo


俺の胸に頭を押し付け泣く響に

何度も思いを告げる


  好きだ響、お前のことが、大好きだ


何度も頷き、涙声で響も返す


  自分も!大好きさぁ!ブロ゛デューサーぁ!


何度も、何度も、

繰り返し気持ちを確かめ合う

お互いにため込んだ相手への気持ちを

全て、吐き出すように



105 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:28:39.99 ID:pglpCzJgo




━━━━━━━━━━━━━━━

響が泣き止む頃には

既に空が白みがかっていた

落ち着いてきた響に

入れたばかりのお茶を渡し、

さっき考えていたことを話す



106 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:29:06.18 ID:pglpCzJgo


アイドルに恋愛はNGであること

そして

そのことをマスコミに知られれば

トップアイドルへの道が閉ざされてしまうこと



107 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:29:54.09 ID:pglpCzJgo


一通り話し、お茶を啜る

響も、両手で湯呑を持ち

ちびりちびりと飲む

一晩中泣いていたからか

目や鼻が赤く、火照っているように見える



108 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:30:43.22 ID:pglpCzJgo


両思いとなった今

そんな彼女をより一層愛しく感じる

熱いお茶に悪戦苦闘しているのをいいことに

じっと彼女のことを見つめる



不意に、目が合う

見られていることに気付くと

ぷいと視線をそらし、身体ごと横を向く

顔が真っ赤になっているのが、耳を見てわかる




何なんだろうこの愛らしい生き物は



109 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:33:04.09 ID:pglpCzJgo


見られて恥ずかしがる響を再び愛でていると

  あ!

響が、何かを思いついたような声を上げる

  プロデューサー、恋愛してたら、

  トップアイドルにはなれない、んだよね?

確かに

さっきの話をかいつまんで話せば

そういうことになる




  じゃあさ、、



  トップアイドルになってからっていうのは、、?



110 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:33:43.66 ID:pglpCzJgo


響が満面の笑みをこちらに向ける

どうやら、会心の思い付きのようだ

思わず吹き出してしまう


  な、何で笑うのさー!もう!


響には悪いと思いながらも、笑いが止まらない

だって

これこそが




俺の見たかった、響の笑顔だったから



111 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:36:10.24 ID:pglpCzJgo


俺にいつも元気を、笑顔をくれる

太陽のように暖かく、明るい響の笑顔



  わかった、じゃあ約束しよう


響がトップアイドルとして

この業界を響の笑顔で染め上げことができたら


  響がトップアイドルになった時


俺だけじゃなく、他の人にとっても

響が元気を与える存在になって、

アイドル業界での"太陽"になることが出来たら


  その時また、お互いに思いを伝え合おう



それまでは、アイドルとプロデューサーのままで、



112 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:37:04.96 ID:pglpCzJgo


  わかったさ!

  自分、完璧だからトップアイドルになんてすぐだぞ!

  待っててね!プロデューサー!


いつも通りの響だ、安心した

俺も、もう二度と響にあんな顔はさせない

プロデューサーとして、響には全力でぶつかる


もう、逃げない



113 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:37:59.82 ID:pglpCzJgo


朝日がまぶしくなってきた

もう、そんな時間か

時計を見ると、とっくに朝になっていた

太陽の光が響が明るく照らす

  それじゃあ、プロデューサー




  これからも、自分のプロデュース、よろしくたのむぞ!




小鳥さんに見つかって怒られるのは

この数分後のことだった



114 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:39:25.29 ID:pglpCzJgo


━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━


  プロデューサー、まだかな、、?

事務所の応接室で一人、響はプロデューサーを待つ

  これ、結構重いんだけどな

響の手にはIA大賞のトロフィー

  全く、女の子を待たせるなんて、

  とんだダメプロデューサーだぞ



115 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:40:42.03 ID:pglpCzJgo


IA大賞の発表の後、プロデューサーはこの場所だけ指定して

何処かへ行ってしまった

  すぐに行くって言ってたけど、、もう一時間だぞ

あの約束のちょうど一年後、響はIA大賞をとり、

トップアイドルとして名を刻んだ

  この後みんなでパーティーもあるのになー

それでも、待つ

信じているから、というか約束したから



116 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:42:18.85 ID:pglpCzJgo


  うん、やっぱりあの時と同じで、、

ガチャリ

事務所の扉を開ける音がする

  お、やっと来たか

ふぅ、とため息をつく

それと同時に、心臓の高鳴りに気づく

  なんか、緊張してきたぞ、、

どんどん心拍数が上がる



117 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:42:52.96 ID:pglpCzJgo


応接室のドアノブがカチャリと回り、

ドキドキが最高潮になる


ぎぃぃ


ドアが開き、プロデューサーの姿が現れる

、、かと思われたが

  遅いぞ!プロデュー、、あれ?

現れたのは



118 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:43:29.80 ID:pglpCzJgo


   、、、花?


そこには、大きな花束があった

しかし、当たり前だが花が勝手に動くはずもなく、

  遅れて、すまなかった

花束の陰からプロデューサーが顔を出す

  プロデューサー!どうしたんだこの花束!

驚きでドキドキはどこかに飛んで行ってしまった

  いやぁ、知り合いの花屋に頼んでおいたんだ



119 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:44:34.24 ID:pglpCzJgo


その花束は、中心にヒマワリを配置し

その周りにはユリやキンモクセイ、サクラなど

色とりどりの花が並ぶ

  これって、もしかして、自分たちか?

  ああ、765プロをイメージして作ってもらったんだ

中心のヒマワリを指さして聞く

  ひょっとして、これが自分か?

  ああ、やっぱり響と言ったらヒマワリかなって思ってさ

  何で自分が、ヒマワリなんだ?

  響は太陽だからな、太陽と言ったらヒマワリ、な?

そう言って響に花束を渡す



120 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:45:14.20 ID:pglpCzJgo


  遅くなってすまなかったな

  IA大賞、おめでとう、響

響も素直に受け取る

  にふぇーでーびる、プロデューサー

にへらと照れた笑顔を見せる




そして、沈黙



121 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:46:03.11 ID:pglpCzJgo


響の鼓動が、また高鳴ってくる







  あの、プロデュー
  待った!


響の言葉を、プロデューサーが遮る




  今度は、俺から言わせてくれ


響は黙ったまま、頷く



122 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:47:15.92 ID:pglpCzJgo


プロデューサーは深呼吸をして

口を、開く



  響、この一年間俺は

  ひと時もこの約束を忘れたことは無かった



知っていた、自分も、そうだったから



  そして、このときをずっと待っていた



自分も、そうだ



  響、



  好きだ、響、愛している



自分も、、そうだ、



響の目からは、涙が溢れる



123 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:48:22.18 ID:pglpCzJgo



  そっか、、



  じゃあ、



  今度は、自分の番さー、


涙声になってしまっても、いい


  プロデューサー、


それでも笑顔で、


もう迷うことは無い



124 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:49:24.46 ID:pglpCzJgo


雪歩に相談していた時とは、違う


もう自分の気持ちに、嘘はつかない


自分の心の声を、そのまま、伝える



  かなさんどー、、



自分は、





  かなさんどー!プロデューサー!





自分は今、プロデューサーに「恋」をしている



125 : ◆b2/ys3/tgw [saga]:2014/01/15(水) 22:50:18.71 ID:pglpCzJgo



「自分は今、プロデューサーに「恋」をしている」


おわり



127 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします [sage]:2014/01/15(水) 23:08:06.22 ID:DI08SxODO



イイハナシダナー




128 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします [sage]:2014/01/15(水) 23:42:37.60 ID:MTgzFjufo


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